クライアントの要件ヒアリング
ネットワーク設計の第一歩は、クライアントの要件をヒアリングすることです。クライアントから、ネットワークを構築する目的や、利用する機器やサービス、予算などを聞き取ります。
例えば、企業のネットワークを設計する場合、クライアントの要件としては、以下のようなものが挙げられます。
社内ネットワークとインターネットを接続する
社内のパソコンやサーバーを接続する
ファイルやアプリケーションを共有する
セキュリティを強化する
クライアントの要件をしっかりと理解することで、それに合ったネットワークを設計することができます。
ネットワーク構成の検討
要件をヒアリングしたら、次にネットワークの構成を検討します。ネットワークには、ルーターやスイッチ、ファイアウォールなどの機器が使われますが、それらをどのように組み合わせて接続すれば、クライアントの要件を満たすことができるのかを考えます。
例えば、企業のネットワークを設計する場合、以下のネットワーク構成が考えられます。
インターネットから社内ネットワークに接続するルーター
社内ネットワークを複数のネットワークに分割するスイッチ
外部からの不正アクセスを防ぐファイアウォール
ネットワーク構成を検討する際には、以下の点も考慮する必要があります。
ネットワークの規模
ネットワークの利用形態
セキュリティの要件
予算
セキュリティ対策の検討
ネットワークは、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃の標的になりやすいものです。そのため、ネットワーク設計の際には、セキュリティ対策もしっかりと検討する必要があります。
セキュリティ対策としては、以下のようなものが挙げられます。
ファイアウォールの導入
ウイルス対策ソフトの導入
アクセス制御の設定
脆弱性対策
セキュリティ対策をしっかりとすることで、ネットワークを安全に運用することができます。
パフォーマンスの検討
ネットワークは、データのやり取りを行うためのものです。そのため、ネットワーク設計の際には、パフォーマンスも考慮する必要があります。
パフォーマンスを検討する際には、以下の点を確認する必要があります。
ネットワークの帯域幅
ネットワークの遅延
ネットワークの輻輳
パフォーマンスをしっかりと検討することで、ネットワークの利用に支障をきたすことを防ぐことができます。
基本設計書の作成
基本設計書とは、ネットワークの全体的な構成や、使用する機器、ネットワークの規模などをまとめた書類です。基本設計書は、クライアントと共有して、ネットワーク構築の指針とします。
基本設計書には、以下の内容を記載します。
ネットワークの目的
ネットワークの利用形態
ネットワークの構成
使用する機器
ネットワークの規模
予算
詳細設計書の作成
詳細設計書とは、基本設計を踏まえて、機器の接続方法や設定方法などを詳細にまとめた書類です。詳細設計書は、ネットワーク構築の際に実際に作業を行うための指針とします。
詳細設計書には、以下の内容を記載します。
機器の接続方法
機器の設定方法
ネットワークのテスト方法
ネットワーク設計は、ネットワーク構築の基礎となる重要な工程です。設計がしっかりできていれば、構築後のトラブルを防ぐことができ、ネットワークを安定して運用することができます。
IT系未経験者の方がネットワークエンジニアを目指す場合、まずはネットワークの基礎知識を身につけることが大切です。ネットワークのしくみや、ネットワーク機器の種類や機能などを理解しましょう。
また、ネットワーク設計のスキルを身につけるためには、設計書の作成や、設計したネットワークの構築・運用の経験を積むことが重要です。
ネットワークエンジニアは、社会のあらゆるところで活躍している職業です。ネットワークの知識とスキルを身につけて、ネットワークエンジニアとして活躍してみてはいかがでしょうか。